Y.E / 井田両国堂 商品部 / 課長代理
商品部は、メーカー様と井田両国堂の営業を橋渡しする部署です。まずメーカー様からの提案を受けて商品を仕入れる。その商品を営業に紹介し、お得意先様の店頭に並べていただく提案へとつなげます。すでに取引のある既存メーカー様との商品開発、新規メーカー様の発掘など、いわば窓口のような存在です。私も既存メーカー様を数十社担当。新商品や、期間限定の企画品などの打合せを定期的に行っています。同時に、化粧品の展示会などに足を運び、まだ扱っていない商品をチェック。面白そうなものがあれば、担当者様とその場で名刺交換し、後日商談を進めるという毎日です。
また、井田両国堂だけが取り扱える商品を作ってくれる「専売メーカー様」との打合せもあります。例えば、スプレータイプのパウダーの提案を受けたとき。私は、パウダーを肌や髪の毛に吹きかけるというメイク手法や、日本ではあまり見かけない容器の形に興味を持ちました。打合せをしたところ、井田両国堂の専売品として生産を進めてくれることに。その後メーカー様は、容器の製造を手がける中国の会社と交渉を重ねてくれました。私も、サンプルが上がってくるたびに女性社員に使ってもらい、使用感をフィードバックしました。
そして、4〜5ヶ月かけてようやく商品が完成したのです。店頭に並んだ商品を見たときは、ジーンとしましたね。メーカー様も喜んでくれました。試行錯誤を重ねるうちに、お互いに思い入れが強くなっていった商品ですから。もちろん、店頭に並べば終わり、ではありません。私たち商品部のスタッフが、「これを手にとってほしい」と思える商品を店頭に並べること。そこからすべては始まると考えています。
私は営業出身です。入社して9年間、ずっと大手ドラッグストアを担当していました。そのお客様の本部担当に昇りつめ、「このまま営業として骨をうずめるのかもな…」と思い込んでいた矢先、商品部に異動となったのです。現在、商品部は私を含め7名で活動していますが、9年営業をやった直後に異動してきた私だからできることを考え、日々の仕事で少しずつ営業の経験を活かすようにしています。
例えば、月1回の月初会議。これは社長・役員・各支店長が集まり、ほぼ1日かけてメーカー様から商品の説明をしていただく会議です。井田両国堂側の人間が、どんな商品情報を求めているか。どんな説明をすれば興味を持つか。自分自身の営業経験を活かしながら、メーカー様とともに、そのツボを押さえた資料作りを行っています。そして興味を持ってくれた支店長には、お得意先様の本部担当をしている営業を紹介してもらい、メーカー様と顔合わせする場をセッティング。そのときは、商品の“売り”をスピーディーに伝えるために、「営業に商品やパッケージを渡し、見たりさわったりしてもらいましょう」とアドバイス。営業が、お得意先様へのプレゼンをイメージできるようにします。そして、店頭に並ぶことが決まったら、私が在庫をしっかり管理。売れ残りも欠品もトラブルとなり、営業の生産性を下げるので、細心の注意を払ってコントロールしています。
商品の説明を受ける営業から、商品を仕入れる商品部に異動してまだ2年。覚えなければならないことはたくさんあります。でも、過去9年の経験を活かしながら、さらに新しいことを学べる機会を得られた私は幸運です。将来、どんな仕事を任されるかはわかりませんが、今の環境は必ず自分のキャリアアップにつながる。そんな手応えを感じています。