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DIALOGUE THEME 03

デジタル時代の
ショップエクスペリエンスとは?

PROLOGUE

インターネット上で話題になった商品を、お客様が店舗で購入する「指名買い」が定着した。はじめから買う物が決まっている可能性が高いお客様に対して、IDAグループが仕掛ける『ショップエクスペリエンス』とは何か。バラエティショップを担当する営業と、直営店を運営する課長代理が、それぞれの立場から具体策と面白さを語り合う。

M.I
井田両国堂 船橋店 営業/チーフ
2013年入社

入社後、船橋店および千葉中央店での勤務を経て、現在は船橋店に勤務。北関東〜東北に40店舗を展開するバラエティショップの本部を担当している。店舗でのプロジェクト陳列の企画・提案・実施で数々の実績を上げ、顧客からの評価も高い。社内で表彰される「プロジェクト陳列大賞」も複数回受賞している。

Y.O
井田両国堂 TMD統括部 課長代理
2011年入社

入社後は横浜店に配属。営業として9年経験を積んだあと、TMD統括部に異動。2023年に課長代理に昇進し、井田両国堂の直営セレクトショップ25店舗(2023年9月現在)の運営マネジメントを担当している。店頭に並べる商品の選定(バイイング)から、全店舗の店長への指示出し、店舗が入る百貨店等との折衝まで、仕事は多岐にわたる。

スマホの画面や新聞広告の切り抜きを手に、
「これが欲しい!」

近年の小売業界をとりまく変化について、どんな印象を持っていますか?
M.I
SNSや動画投稿サイトでコスメ系の商品が話題になることは、ずっと前からありました。でも話題になった翌日か、ときには当日に店舗の商品が売り切れる……というケースが増えたのは、ここ1〜2年だと思います。
Y.O
いわゆる「指名買い」だね。店内を見ながら欲しいものを絞りこむのではなく、はじめから「このブランドの、この商品を買う」と決めて来店するお客様、たしかに増えたよね。
M.I
SNSで情報をキャッチして来店。店舗の方に、スマホで商品の画面を見せて買っていく。私が担当する北関東メインのバラエティショップ様では、そんな20〜30代のお客様が多いのですが、井田両国堂の直営店ではいかがですか?
Y.O
Urban Comfort有楽町店やMS・Style Echika表参道店では、まさにそういう感じ。百貨店様内の店舗では50〜60代のお客様が多いけど、その方々も新聞広告を切り抜いてきて「これが欲しい」とご来店されるそうだよ。「指名買い」は、どの年代にも共通の傾向になってきたんじゃないかな。
M.I
コロナの影響で、「外出は避けられないとしても、サッと買って帰りたい」という事情もあるんでしょうね。そこで興味深いのは、都市部と郊外の売上の違いです。私は北関東のバラエティショップ様のほかに、都心のバラエティショップ様も担当しています。両者の売上を比べると、北関東の店舗のほうが堅調なんです。都心まで足を伸ばさず、近場で買い物をすませたいという方が増えたのではないかと。
Y.O
そうかもしれないね。ただ、お客様の反応を聞いていると、また違う印象があるみたい。例えば、緊急事態宣言※が明けて直営店にいらっしゃった方々は、「化粧品を選べるのが楽しい」「久しぶりに(店舗スタッフと)話せて嬉しい」と言ってくださっている。直営店では普段から接客に力を入れていて、よくお褒めの言葉をいただくけど、テスターにさわったり説明を聞いたり……という体験は、やはり求められている。無くてはならないものなんだと改めて実感したな。店舗で良い体験をしたお客様は、また足を運んでくれるのだから、接客を大切にしなければ!ということを学んだ。
M.I
それこそ私たちが追求すべき『ショップエクスペリエンス』、店舗での実体験なんですよね。
Y.O
SNSの評判に、新聞広告の切り抜き。きっかけが何であれ、店舗に足を運んで初めて体験できる「何か」を提供する。それも私たちのテーマだからね。

※緊急事態宣言 1回目(2020年4月〜5月)を指す。

ワークショップスペースの設置、駄菓子屋のような売場づくり

ショップエクスペリエンスの実現に向けた、
具体的な取り組みについて教えてください
Y.O
直営店では、特に新店オープンのときには必ずワークショップスペースを設けているんだ。最初はメイクアップソリューション京都店だったかな。ドレッサーをたくさん用意して、メイクを楽しみながら試せる空間をつくった。商品を提供してくださるメーカー様の協力を得て、「アイブロウの正しい描き方講座」や「頭皮の診断」「敏感肌の診断」というコーナーも設けたし。
M.I
すごく楽しそうですね。直営店の事例は、会社から支給されているタブレットでチェックしているんですけど、キラキラしすぎて参考にできないです(笑)。
Y.O
なんだよそれ(笑)。M.Iくんはどんな売場づくりをしているのかな。船橋店のユニークな事例は社内でもけっこう有名だよ。直営店の店長たちにもよく共有しているけど。
M.I
私はあえて、他の方の事例はあまり参考にしません。あくまで「自分が楽しい売場にしよう」というスタンスで、ショップエクスペリエンスを模索しています。例えば以前、クリスマス需要向けに仕掛けた売場づくりでは、昔通った駄菓子屋をヒントにしました。
Y.O
商品がウワーッとたくさん並んでいる感じ?
M.I
そうです。キャンディボックスに様々な種類のハンドクリームや入浴剤を入れて、お客様がその中から好きなものを一つひとつ選ぶ。選んだ商品は、横に置いたギフト袋に入れる。親しい人へのクリスマスプレゼントにも、1年間がんばった自分へのご褒美にもできますよね。楽しみながら「ついで買い・まとめ買い」が促せるので売上アップにつながり、店舗様からも好評でした。
Y.O
なるほど。そこで買ったお客様が、その体験や商品をSNSで広めてくれたら、別の方が興味を持って来店してくれる。そんな良いサイクルが生まれるね。

来店されたお客様を「発信者」と考える

ショップエクスペリエンスを模索する面白さとは?
M.I
そういう発信の入り口をつくれることも、ショップエクスペリエンスを模索する面白さだと思いますよ。
Y.O
良いショップエクスペリエンスを提供できれば、お客様は笑顔になってくれる。それが楽しいよね。誕生日のお祝いに、食事はこの店で、プレゼントはこんなふうに渡そう……と企画して、それがハマって喜んでもらったときの感覚にすごく近い。
M.I
たしかに。直営店の場合はその笑顔を直に見られるわけですから、うらやましいです。
Y.O
M.Iくんが担当しているバラエティショップ様は、たくさんの店舗を出店されていて、店舗ごとに訪れるお客様が違うでしょう。その違いが、仕事の面白さになっていたりする?
M.I
まさにそうです。同じ企業様であっても、店舗同士が電車で30分以上離れた場所にありますから、極端に言うとまったく別の売場です。駄菓子屋のような展開が当たる店舗もあれば、また違う提案が求められる店舗もある。それが面白いんですよ。
Y.O
店名は同じでも、店舗ごとに個性がある。その個性をお客様にしっかりアピールできれば、「指名買い」から「この店に行きたい!」という変化を起こせるかもしれないね。しかも来店したお客様を発信者と考えれば、SNSや動画投稿サイトなどのオンラインとの共生も期待できる。うん、いい意見交換ができました。
M.I
そうですね。ありがとうございました!

※2020年12月取材当時の内容です。

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